カリテスが考えるパーソナルカラー
このページを読んで下さっている方の中には、「パーソナルカラー」という言葉をご存知の方も、ご存知でない方もおられるでしょう。
ご存知でない方のために、そもそもパーソナルカラーとはどのようなものか、少しだけお話しいたします。
パーソナルカラーとは、簡単にいうと「その人に似合う色」「その人にふさわしい色」のことで、約30年ほど前にアメリカからやってきた考え方です。
肌や目の色、髪の色をもとにどのような色が似合うかが4つのタイプに分類され、その色をもとにファッションカラーやメイクカラーを個人にアドバイスするというサービスです。
当時、日本でも富裕層と言われる人を中心に一時期ブームとなりましたが、いつかその熱も冷め、この30年ほどの間でも、注目されたり、廃れたり、を繰り返しています。
パーソナルカラーの考え方は、肌や目の色、髪の色の個人差が大きいアメリカで発祥したため、その考え方を日本人にそのままあてはめにくいものでもありました。当時は嗜好や性格なども加味されており「占い」のように思われている側面も未だにあります。
そんなパーソナルカラーも30年もの月日の中、カラーに携わる諸先輩方の尽力によって、ようやくその理論や応用が整理され、日本でも徐々に認知されつつあります。
今では「パーソナルカラー イコール その人に似合う色」という形で認知されていることが多いようですが、わたしは「似合う色だけがパーソナルカラーではない」と考えています。
むしろ「似合う」という定義をあいまいにしたまま、統計学に基づいたパーソナルカラーのタイプだけが、一人歩きしていることを危惧しています。
そもそも「似合う」とはどういうことでしょう?
おそらく、答えは人それぞれだと思います。
ボーイフレンドやパートナーが似合うといってくれる色
職場で似合うと言われる色
同性の友人が似合うとほめてくれる色
どれも同じとは限りません。
「何色が似合う?」「パーソナルカラーのタイプはどれ?」「どちらが似合う?」
このことは多くの方が気になること、知りたいことでしょうが、ここをゴールにしている限り、パーソナルカラーのこれ以上の発展は難しいでしょう。本来パーソナルカラーが活用できる分野は多くありますが、パーソナルカラーを扱う我々プロがこの「似合う」にいつまでも固執し、その具体的な活用を示さない限り、それを広げることは不可能だと思います。
「パーソナルカラー診断」を受けにくるお客様は、もちろん似合う色もパーソナルカラーのタイプも知りたいから来られるのでしょう。
でもそのことだけが「本当の目的」でしょうか?自分の似合う色を知って、あんな服も着たい、その服を着てこんなところにも行ってみたい。似合う色の服を着て、毎日の生活や仕事をもっと楽しみたい。もちろんその目的も人それぞれだと思いますが、私たちカラリストは「お客様の似合う色を結果として渡すことだけをゴールとしてはいけない」と思います。
パーソナルカラーの活用がまだまだ活かせる、ファッションの販売、ヘアメイクの色選び、ネイルサロン、ブライダル…。
このような色を大切にしている仕事にパーソナルカラー的「似合う」をそのまま持ち込むと、それがマイナスにもなりかねないことは皆さんも想像がつくと思います。
私たちカラリストは顧客により多くの色を楽しんでいただくことを望んでいます。ひとりひとりにとっての色の好みや魅力は、気分や時代とともに変化しますし、社会的な色のイメージ、色の価値もトレンドや時代背景によって変わります。
「パーソナルカラー」の基本の考え方は変わらなくても、他の仕事と同じく、時代によってその活用の仕方を変えていく必要があります。
目的を明確にした上でパーソナルカラーをツールとして活用すれば、パーソナルカラーは個人の顧客にとっても、企業にとっても、あらゆるサービス業にとっても、より良いものとしてもっと使えるはずです。
このお話は長くなりますので、次回に続きます。
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