WIRED VOL.15「WIRED×DESIGN」
すこし前、3月10日発売のWIRED VOL.15「WIRED×DESIGN」、読まずに置いていたものを今頃読み出しましたが、最近自分が考えていること、キーワードになっていることがさらに磨かれた表現で書かれていて興味深いです。
まだすべてを読んでいませんが、巻頭の編集長の言葉。
まずここにぐっときました。
最近、お酒を飲んでは後輩や友人相手に熱く語ってしまうテーマの1つが「答え」というキーワード。(笑)
多くの人は「答え」や「やり方」を求める傾向がありますが、大切なのは「問い」です。
文中に、いま目に見えている課題を解決するなんて志が低い、とありますが、この言葉にとても共感します。
自分に見えている課題や、簡単に手に入る答えなんて、大局を見ればものすごく小さなこと、レベルの低いことかもしれません。
そして、自分が問い続けているテーマ、自分が本当に知りたいことの答えなど、そう簡単に手に入るはずはないのです。
例えば自分の仕事で、デザインやカラーに関することで考えた場合、こんなことがよくあります。
仕事の依頼があって、その目的や意図に合わせてデザインやカラーリングをしたものをプレゼンテーションした際、こう言われます。
「この色とこの色の組み合わせは間違っていませんか?これで本当にいいのでしょうか?」
私のアタマの中では「完成した姿」が明確に描けていますが、クライアントにそれが理解できないということがあります。
それはプレゼンテーションの仕方が良くなくてが伝わっていない、ということも時にはありますが、だいたいの場合「その時の相手にはわからないもの」なのです。
コンサルティングの仕事でもこんなことを聞かれます。
「あなたのコンサルティングを受けたら、うちの会社の売り上げは○○%上がるでしょうか?」
「あなたのコンサルティングで、わたしはカラーのプロになれるでしょうか?」
相手の現状と目標、目的を伺った上で、こちらもプロとしてベストな提案をしますが、わたしは「成功報酬型コンサルタント」や「売り上げを○○%上げるコンサルタント」ではありませんし、「○日でカラーのプロになれる!講座」の講師でもありません。
偉そうに言わせていただけば、コンサルティングで得られるものが「売り上げ○○%アップ」や「自分の尺度の中でのカラーのプロ」という意識で答えを求めるのであれば「やり方講座」を見つけて参加する方がいいのです。
誰もが「答え」や「やり方」を簡単に求め、またその「答え」や「やり方」を商売にする人が多いのですが、本当に欲しいものは簡単に手に入らないものであり、今の自分にはわからないからこそわかりたいと、学び続け、問い続け、成長し続けるものだと思います。
もちろんわざとわかりにくくしているということではなく、わかりやすさも大切にしていますが、自分が「これで決まりだ!これしかない!」と思うものほど相手にはわかりにくかったりします。
そしてそれが完成してカタチとなり、相手の手に渡った時の反応で「よっしゃ!」「やった!」と思うところが自分の仕事の醍醐味かも知れません。
「わからないからわかりたい」「わからないけど魅力的だからとにかく手に入れたい」そう思われるような仕事は、もちろん簡単ではないですし、上を見れば見るほど果てしなく遠く感じることもありますが、だからこそ私たちは学び続け、問い続け、成長するのだと思います。
この話は長くなるので、興味のある方はまたお酒でも飲みながら熱く語り合いましょう(笑)
わたしの話は置いておいて、WIRED VOL.15はデザインを仕事とする方だけでなく、経営者の方、起業家の方にもおすすめします。
(Amazonのレビューを見ると、Kindle版はPDFではなく画像になっているため読みにくいようなので、電子版じゃない「本」がいいようです。)
また、ちょうどいいタイミングで昨日のFacebookのタイムラインでこんな記事を見ました。
↓
そこで落ち込んでる君!さあ一緒に叫ぼうぜ! 「できるかできんかわかんねえけど、俺はやりてえよ!!!」- LAWRENCE(ロレンス
最近の自分の中のキーワードの一つでもある「やりたいか、やりたくないか」。
「仕事に自分のやりたい、やりたくないを入れるなんてナンセンス」という意見もあるでしょう。でも「仕事だから」「生きていくためだから」という理由で「やる」ことが本当の仕事なのでしょうか?
今こそ経営者は「やりたい、やりたくない」をまじめに深く考え、なぜそれを「やる」のかを企業理念として明確にするべきだと思います。
「儲かるからやる」「売れるからやる」「流行ってるからやる」「みんながやっているからやる」は、便乗する人はあっても、応援してくれる人はいないと思います。
儲ける事、売れる事が決して悪いと言っているのではありません。ビジネスであれば利益を追求するのは当然ですが、例えばお笑い芸人さんもはじめは「売れたい」「バイトせずに笑いで食べられるようになりたい」の一心でやってきて、ある程度売れたらいい車に乗って華やかな生活をして満足する人と、そこで満足せず、芸人としてさらに成長する人とがあります。って、横道に逸れたかもしれませんが、そういうことだと思っています。
「できるかできんかわかんねえけど、俺はやりてえよ!!!」
この想い、パッションが大事なんです。
わたしは「やりたい!」「なりたい!」という想いを強く持つ方のビジネスをサポートしていきたいです。
…このお話も長くなりそうなので、興味のある方はぜひ語り合いましょう(笑)